みなさんおはようございます。
昨日は、珍しく真面目に仕事をしてしまい、大切なブログ更新を1日サボってしまいました。
ブログより仕事なんかを優先してしまい「なんてバカなことをしてしまったんだろう…」と猛省中です。
さて
有難いことに先日書いたブログが、ボクにしては割と好評でしてぇ〜♬
そのブログがこちら↓↓↓
実は、このブログを書いたことで、奇しくも忘れかけていた前職時代の記憶がポツリポツリ蘇ります。
というわけで、またひとつ昔話をしてみますね。
当時のボクはええカッコしぃだったので、今まで誰にも明かさなかったのですが、今となってはそんなことをする必要もなく…ついでにその裏話も合わせてしてみます。
ある会社で語り草となった『ギザ・マネジメント』をご紹介。ついでにネタバレもしちゃいます。
破茶滅茶なツーちゃん
ツーちゃん(仮名)は高校卒業後(専門卒だったかも)都心から随分と離れた関東の端っこ、とある老舗旅館で2年ほど中居として働き、その後転職してきた女の子です。
純粋一途・明るく元気な子で、面接をしたボクは即採用を決め、ツーちゃんはその期待通り直属の部下として本当に一所懸命働いてくれました。
しかし、猪突猛進でおっちょこちょいな面もあり、暴走しては度々失敗をする結構な問題児でもあったんですね。
4月に入社して、その年の12月
ツーちゃんに初めての賞与が支給される時、他の従業員と同じように、会社として決定した本人の評価査定と課題を伝え、次期への目標設定を行う面談、いわゆる「フィードバック」を行った時の話です。
査定会議でのボクの必死の抵抗むなしく、ツーちゃんにくだされた社長の評価は厳しいものでした。
所詮サラリーマン、反論すればするほど頑なになる社長の態度に、最後はボクも引き下がってしまいます。
査定会議から何日か経ったある日
仕事を終え、間もなく日付が変わろうかという時間でした。
確か、半分灯りが消えた薄暗い従業員食堂の片隅だったと思います。
ツーちゃんと2人きりテーブルで向かい合い、ボクが無言で差し出した査定表を見たツーちゃんもまた、しばらく無言でした。
ボクはできるだけ淡々と、彼女の過去の悪行を並べ立てました。
- 見積もりを一桁間違える
- その間違えた見積もりを別のお客様にFaxする
- お客様の要望を聞き入れすぎて破茶滅茶な特別対応をしなければならなくなった赤字案件をドヤ顏で受注してくる
- 与信が取れず本来売掛NGのお客様にOKを出してしまい、案の定支払いが遅延した500万円の債権回収をボクにさせる
- クレームの連絡を受け、まるで廊下を走り先生に怒られる小学生にように、慌てふためきドタバタとオフィスを走り回る
- etc、etc…
だんだんうなだれるツーちゃん。
「だからツーちゃんの査定結果はこれだ。何か言いたいことはある?」
「いえ…何もありません。すみませんでした…」
いつもの元気なツーちゃんの姿は何処にもない。
「そうか…で、今後の課題だけどね」
「はい…分かってます。これからは私…」
消え入りそうなツーちゃんの声にかぶせるようボクは続けました。
「こんなんじゃ全然モノ足りない。こんな評価は一切無視して、今まで以上…いやこれまでの何倍もツーちゃんの好き放題、やりたい放題に暴れまくって欲しい」
キョトン顔のツーちゃん。
「あのねツーちゃん。ツーちゃんは確かにアホだ。『こうだ!』と思い込むと周りが見えなくなって突っ走る。オマケにオフィスも走る」
「はい…もう走りません」
「そのセリフは何度も聞いた…いや言いたいのはそんなことじゃない。ツーちゃんはさ…」
続けてボクが話したのはこうです。
確かにツーちゃんは欠点も失敗も多い、それも人より遥かに多い。
だけど「お客様のために!」っていう熱意は誰にも負けない。
「お客様のためにこうしてあげたい!」と思えば、それを通すためなら相手が上司であろうが…例え、それが社長であっても絶対に引きがらないし、今までのルールや損益分岐点なんか滅茶苦茶に壊す。
でも本来ビジネスはそうあるべきなんだ。
利益を出すために顧客ニーズに応えていない不完全な商品やサービスはやがて廃れる。
お客様が充分満足できて、なおかつ利益が出る構造にビジネスの仕組みを変えるのは僕らの方であるべきなんだよ。
ツーちゃんは、この会社で…いやボクが今まで見てきたどんな人よりお客様に対する想いが強い。
それは、何モノにも代え難いツーちゃんの最大の強みなんだよ。
でもね。
まだまだ足りない。
今のツーちゃんを図で表すとこうだ。
こんな風にギザギザになっている。
強みが飛び出たところで、欠点は引っ込んだところ。
そして、そのギザギザのツーちゃんはまだこんなに小さい。
今、その欠点を埋めようと、持っているパワーを注げば、確かに失敗は減るだろうけど、ただのちっちゃい◯になるだけなんだよ。
そんなつまんない人間になりたいか?
欠点なんか気にせず、その飛び出したギザギザをこれでもかっ!ってくらいとんがらせて、先ずはバカデカいギザギザになれ。
そんで、もうこれ以上トンがれない、これ以上トンがったら、それはもやは犯罪レベルだ、ってとこまで来たら、そのあとこの谷間を埋めるんだ。
そうすれば、ホラ。
でっかい◯になるだろう?
単純…いや純粋なツーちゃんは、少し目をウルウルさせて
「分かりましたッ!
私もっともっとトンがります!」
と絶叫し、ボクをほんの少し後悔させたのでした。
「お、おう…( ̄▽ ̄;)💧」
(やっぱホドホドにしてもらおうかな…)
実は元ネタがあります
その後ツーちゃんは、やはり失敗と混乱を巻き起こしながらもトンがり続け、やがて全社MVPを獲得、若手の研修で『先輩社員の話』をするまでに成長します。(もちろんオフィスも走り続けました)
そして、その研修でツーちゃんが若手社員に語った話が、先ほどのボク話したギザギザの話だったのです。
若手社員はもちろん、聴いていた社長、人事部長は深く頷き、それ以降、事あるごとにその話を引き合いにマネジメント論をぶちます。
そうして語り草になったボクの『ギザ・マネジメント』ですが、実は元ネタがあります。
まだ30歳そこそこでカッチカチに青く未熟だったボクが(今もさして変わっていませんが…)そんなステキなマネジメントをオリジナルで出来るわけがありません。
それに、うなだれるツーちゃんを見るまでは、そんな話をするつもりはありませんでした。
ツーちゃんの泣きそうな顔を見て
(このフィードバックじゃマズいな…)
と感じ、ふとその元ネタを思い出したのです。
以前息子のKに
「パパは人生において大切なことは、全て漫画から学んだと言っても過言じゃないんだ」
と話した記事を書きました。
実はこのギザギザの話も漫画からの引用です。
ボクが最も愛する作品のひとつ
守村 大(もりむら しん)先生の作品
その名も『あいしてる』です。
ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
『横浜の種馬』こと主人公の鉄馬(ケンタ)におばあちゃんが言って聞かせた話ですね。
『あいしてる』は、息子を産むと同時に亡くなった元娼婦の母親「マリア」を深く愛し続けるシングルファーザーの「鉄平」とその息子であり主人公の「鉄馬」との親子の絆、鉄馬の青春、恋愛、友情、オトコの生き様を、SEXと喧嘩とバイクとボクシングを通して描いた人間ドラマ、全26巻の名作です。
ボクはこの人生のバイブルを何十回読み返したことか…もしかしたら100回を超えているかもしれないですね。(全くもってボクの人生には活かされていませんがww)
それでも、何度読んでも涙を禁じ得ません。
生きる勇気と元気、もっと頑張らなきゃ!って気持ちが腹の底から湧いてきます。
そこから拝借したボクの『ギザ・マネジメント』は、部下だけではなく、子育てにも当てはまるのではないでしょうか。
他にも、この作品には、とても大切な人生の教訓がいくつも散りばめられていますよ。
- 最近どうも元気が出ない
- 何事にも意欲が湧かず無気力感いっぱいだ
- 家族や親・子とギクシャクしている
- とにかくスカっとしたい
なんて人は一度読んでみてはいかがでしょう。
ボクもKがもう少し大きくなったら絶対に読ませてあげようと、本棚の奥に隠して現在あたため中です。
もっとも、エロい描写が至る所に出てきますから、時期を見誤らないようにしなきゃなんですけどねーーーーーー!!
(≧∀≦)
それではまた♬