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覚悟のキメ方 【男前な彼女】

昨日のこと

勤務している建築現場で、元請けの1年生監督と雑談していた時の話

 

 

しばらく前から、どうしても欲しいバイクがあって、ついに買う決心をした、とのこと…。

 

 

ボクも高校から社会人3年目くらいまで、3台ほどバイクを乗り継いでいたので、ひとしきりバイク談義に花を咲かせました。

 

 

 

彼は、今時の若者には珍しく(偏見ですかね)休日には両親を外食に誘い出したり、ボーナス時には旅行に招待したりする孝行息子(なんと7人兄妹だそうで!)

 

 

ただ、目星をつけたバイクはとても人気が高く100万円以上するのだとか。

 

 

こちらは本当に今どきの若者らしく、タバコも吸わなければ、酒も控えめ、ギャンブルも一切やらず、彼女もいない寮暮らしという彼。

 

 

しかし、さすがに社会人1年目では100万円以上のバイクをポンと現金で買うほどの貯えはなく「人生で初めて組むローンが不安で不安で仕方ない」とこぼしていました。

 

 

そんな話をしていて思い出した

カッコイイ女性『男前な彼女』の話を書きます。

 

 

 

覚悟のキメ方 【男前な彼女】

 

大学を卒業して入社した会社は、日本人なら誰でも知る某有名企業の子会社でした。

 

 

しかし、時代はバブル崩壊直後

加えて、その親会社は、その数年前に起こした政界や経済界を騒然とさせる事件の影響もあって業績不振にあえいでいました。

 

 

当然子会社も煽りを受け、ボクが入社した直後に事業所を2つ閉鎖し、400名以上いた社員を半分に削減するリストラを実行します。

 

 

さらに派遣社員は契約打ち切り、アルバイトもほぼ全て解雇し、従業員は以前の3分の1以下になってしまいました。

 

 

昇給無し

ボーナスゼロ

おまけに今後の3カ年計画を達成し、黒字化しなければ会社を清算するというのです。

 

 

その時の話をすると明後日くらいまでかかってしまうので割愛しますが、それはまぁ筆舌に尽くしがたい苦労でしたね。

惨めな思いもたくさんしました。

 

 

果たして無謀な3カ年計画は達成できず、いよいよ会社を清算しようかという直前、とある企業に事業買収されることになり、首の皮一枚繋がったその会社は資本と社名を変え、なんとか存続しました。

 

 

九死に一生を得た我々は、その後、社長以下わずかに残った従業員らによる必死のパッチの頑張りで、驚異的なV字回復を遂げることになります。

 

 

 

前フリが長くてすみません。

本題に入ります。

 

 

その後さらに数年経ち、ボクは経営統括本部という部署で社長の前にふたつ並んだデスクで働くようになりました。

 

 

そのとき隣に座っていた財務部長の女性が、とっても男前な覚悟の決め方をボクに教えてくれたその人です。

 

 

男前な彼女

 

業績不振のリストラが行われた際

ボクより少しばかり歳上の彼女は、他の多くの社員と同じように親会社やそのグループ企業への転職を選ぶこともできました。

 

 

しかし、高校を卒業し単身東京に出てきた彼女を、社会人として鍛え上げ、評価し、更には小さな役職まで与えてくれた会社への恩義から、彼女はここに残り再建へ取り組む道を選びます。

 

 

その時に取った行動が驚きです。

 

 

ローンで腕時計

ロレックスだったかカルティエだったか失念しましたが、数百万円する高級時計を購入したのです。

 

 

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昇給無し

ボーナスカット

いつ会社が潰れて失業するかも知れない正にその時、まだ30歳に手が届くかどうかという年齢の女性がする買い物ではありません。

 

 

「なぜそんな無茶なことを?」

 

 

と尋ねたボクに

 

 

「この時計を見るたびに『私が絶対この会社を立て直してみせる!』って覚悟したあの時を忘れないためよ…だって会社潰れたらローン返せないでしょ。笑笑」

 

 

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会社が潰れるってことは、世の中から私たちのサービスや商品は用無しだって言われること

つまり自分たちは無価値だと…存在価値を否定されたってことよ

そんなこと意地でもさせるか!って思ったわね。

 

 

とも彼女は言いました。

 

 

負けん気が強く、人あたりも少しキツ目だった彼女のことが苦手だったボクは、そう言ってカラリと笑う彼女の笑顔を見て、いっぺんに好きになってしまいました。

 

 

その話を1年生監督にしてあげようとしたその時

鉄筋を満載して現場に到着したトラックが僕らの話を遮りましたとさ…。

 

 

 

 

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