※この物語は、この春4年生になる息子のKが書いたものです。誤字脱字の修正、漢字の変換、句読点の添削以外は、原文のままですので、読みにくさはご容赦ください。
前回までのあらすじ
商店街の福引きで1等を引き当てた兄弟、ユウヤとレイは、10日間かけてクリスマス島まで旅をすることになる。そして当選の知らせの朝、ユウヤがポストで見つけた瓶には、見知らぬ島が記された1枚の地図が入っていた。
地図の謎を抱えたまま旅を始めた兄弟は、客船の朝食会場で、何やらヒソヒソ話しをする2人の男と隣り合わせる。男らが言うには、この航海途中に誰も近寄らない危険な島『地図から消された島』があるのだとか…
地図から消された島・破
「そうか。」
「ここからは場所を変えよう。ここから誰にも知られたくないからな。」
「分かった。」
それから二人の男は、消えていった。
レイとユウヤは、自分の部屋に戻っていった。
「今の聞いたよな。」兄が言う。
「もちろんだよ兄さん。」
「あの日の地図は、アイツら言ってた島だな。」
「そうさ兄さん。そしてあの島は、宝島だ。」
「そうだな。面白くなってきたな弟よ。」
「うん、そうだね兄さん…それより、その島…行くの?」
「行きたいに決まってるじゃないか弟よ。」
「僕は行きたくないよ兄さん。そもそも僕らは旅行しに来たんだよ。目的は宝じゃないだろ。」弟が焦ったように言う。
「そっか~、ならいいや。」
(相変わらずあきらめが早いな。)レイは心の中でそう思った。
そして、今日、思わぬ悲劇が起きる。
レイが夜中にトイレに行って部屋に戻った時。
「緊急警報!緊急警報!何かにぶつかり船に大きな穴が空きました。すぐ…に………ピーピー。」
「スピーカーが壊れた!」レイが叫ぶ。
「何だよ、うるさいなーレイ。」
「そんなボンヤリしてる暇なんてないよ!とにかく船が何かに…て、水がぁー!」
・・・。
「兄…さん?…ここはどこだ?ん…兄さんがいないな…探さないと!」レイはそう言って右を見た。
「橋が架かっているな…と言うことは、誰かがこの島に来たんだな…ん…橋の向こうにワニがいるぞ、ピラニアみたいな魚も跳ねてる、ここは左に行った方がいいな。」そして左に行った。
「どこにいるんだ~!ん…後ろに気配がある…兄さんか?」
この時レイは兄さんを見つけたと思い、変なことが起きていることに気づかなかった。
「ド…ドラゴン?」ドラゴンは空に向かって炎を吐いた。
「本物だ!逃げるんだよー!!」ドラゴンは炎を吹きながらレイを追っていく。
「ん…あそこに猿の巨人みたいなのがいる!」そして次に…
「うわぁ!今度は大蛇がいるー!」そしてその先には火山が、もっと先には、あの橋にいたワニが…。
「うわぁ!もう嫌だぁ!さっきから無視してる右側の道に行くしかねぇ。」しばらく進むと…。
「ん…あれは…兄さん!」
「ん~うるさいな~…ん…ぎぃぁあ!なんだレイ、その怪物軍団は!」
「兄さん!とにかく逃げるんだよー!」
「ひいい!」兄が叫ぶ。
「行き止まりだぁ!」レイが叫ぶ。
「俺たちここで死ぬのか…ん?宝箱があるぞ。」
ユウヤが小さい声で言ったあと、二人が宝箱にしがみついた瞬間…
続く…